11 類
1
第 11 類
穀粉、加工穀物、麦芽、でん粉、イヌリン及び小麦グルテン
注
1 この類には、次の物品を含まない。
(a)いった麦芽で、コーヒー代用物にしたもの(第09.01 項及び第21.01 項参照)
(b)第19.01 項の調製した穀粉、ひき割り穀物、ミール及びでん粉
(c)第19.04 項のコーンフレークその他の物品
(d)第20.01 項、第20.04 項又は第20.05 項の調製し又は保存に適する処理をした野菜
(e)医療用品(第30 類参照)
(f)調製香料又は化粧品類の特性を有するでん粉(第33 類参照)
2(A)次の表の(1)欄の穀物を製粉その他これに類する方法により加工した物品で、でん粉
又は灰分の含有率(乾燥状態における重量比による。)が次の(a)及び(b)のいずれの
要件も満たすものはこの類に属するものとし、その他のものは第23.02 項に属する。
ただし、穀物の胚(はい)芽(全形のもの及びロールにかけ、フレーク状にし又はひい
たものに限る。)は、第11.04 項に属する。
(a)でん粉の含有率(エヴェルスの偏光計法の改良法により求めたものに限る。)が、次
の表の(2)欄に掲げる率を超えること。
(b)灰分の含有率(鉱物質が添加してあるときは、これを控除して計算する。)が、次の
表の(3)欄に掲げる率以下であること。
(B)(A)の規定によりこの類に属する物品で、次の表の(4)欄又は(5)欄に定める目開
きを有するふるい(織金網製のものに限る。)に対する通過率(重量比による。)が当該穀
物について次の(4)欄又は(5)欄に掲げる率以上であるものは第11.01 項又は第11.02
項に属するものとし、その他のものは第11.03 項又は第11.04 項に属する。
(1)穀物
(2)でん粉の
含有率
(3)灰分の
含有率
(4)目開きが315 マイクロ
メートルのふるいに
対する通過率
(5)目開きが500 マイクロ
メートルのふるいに
対する通過率
小麦及びライ麦
45%
2.5%
80%
-
大麦及び裸麦
45%
3%
80%
-
オート
45%
5%
80%
-
とうもろこし及び
グレーンソルガム
45%
2%
-
90%
米
45%
1.6%
80%
-
そば
45%
4%
80%
-
3 第 11.03 項において「ひき割り穀物」及び「穀物のミール」とは、穀物を破砕して得た物品
で次のものをいう。
11 類
2
(a)とうもろこしから得た物品については、目開きが2ミリメートルのふるい(織金網製のも
のに限る。)に対する通過率が全重量の95%以上のもの
(b)その他の穀物から得た物品については、目開きが1.25 ミリメートルのふるい(織金網製の
ものに限る。)に対する通過率が全重量の95%以上のもの
総 説
この類には、次の物品を含む。
(1)10 類の穀物及び7類のスイートコーンを製粉にして得た物品(23.02 項の製粉の際に生ず
るかすを除く。)。これに関連して、小麦、ライ麦、大麦及び裸麦、オート、とうもろこし(殻
とともに又は殻を除いて、コーンコブ全体を粉にしたものを含む。)、グレーンソルガム、米
及びそばを製粉することによって得られる物品で、この類に属するものと 23.02 項のかすと
の区分は、この類の注2(A)に規定するでん粉及び灰分の含有率の基準による。
この類において、上記に記載した品名の穀物に関しては、この類の注2(B)に規定する
ふるいの通過率の基準により11.01 項又は11.02 項の粉は11.03 項又は11.04 項の物品から
区別される。同時に、11.03 項のひき割り穀物及び穀物のミールは、この類の注3に規定す
るふるいの通過率の基準を満たさなければならない。
(2)この類の各項に規定されている加工工程(例えば、麦芽製造、でん粉又は小麦グルテンの
抽出)により10 類の穀物からも得られる物品
(3)上記(1)及び(2)に類する加工工程により他の類の原材料(例えば、乾燥した豆、ば
れいしょ、果実)から得られる物品
この類には、次の物品を含まない。
(a)コーヒー代用物として調製したいった麦芽(09.01 又は21.01)
(b)穀物の殻(12.13)
(c)第19.01 項の調製した穀粉、ひき割り穀物、ミール及びでん粉
(d)タピオカ(19.03)
(e)膨張させ又はいって得たパフドライス、コーンフレーク及びこれらに類するもの並びに
ブルガー小麦で加工穀粒状のもの(19.04)
(f)20.01 項、20.04 項及び20.05 項の調製し又は保存に適する処理をした野菜
(g)穀物又は豆のふるい分け、製粉その他の処理の際に生ずるかす(23.02)
(h)医薬品(30 類)
(ij)33 類の物品(33 類注3及び注4参照)
11.01 小麦粉及びメスリン粉
この項には、小麦粉及びメスリン粉(すなわち、10.01 項の穀物を製粉することによって得た
11 類
3
粉状物品)で、11 類の注2(A)に規定するでん粉の含有率及び灰分の含有率の要件を満たし(総
説参照)、かつ、11 類の注2(B)において必要とされている標準ふるいに対する通過基準に合
致するものを含む。
この項の粉には、品質改善のため無機りん酸塩、酸化防止剤、乳化剤、ビタミン又は調製した
ベーキングパウダー(self-raising flour)が極く少量添加されていてもよい。小麦粉には、そ
の栄養価を高めるためさらにグルテン(一般に10%以下)が添加されることがある。
また、この項には、そのでん粉を糊化するために熱処理した膨張穀粉(“swelling”
(pregelatinised)flour)をも含む。これは、19.01 項の調製品、ベーカリー用改良剤又は動物
用の飼料の製造に、又は繊維工業、製紙工業、冶(や)金工業(例えば、鋳物用の中子粘結剤の
調製)等の工業において使用する。
調製食料品として使用するため、更に加工した粉又は他の物質を加えた粉は含まない(通常19.01)。
また、この項には、ココアを混合した粉を含まない(完全に脱脂したココアとして計算したコ
コアの含有量が全重量の40%以上のものは18.06 項、40%未満のものは19.01 項)。
11.02 穀粉(小麦粉及びメスリン粉を除く。)
1102.20-とうもろこし粉
1102.90-その他のもの
この項には、小麦粉及びメスリン粉以外の粉(すなわち、10 類の穀物の製粉により得た粉状の
物品)を含む。
ライ麦、大麦及び裸麦、オート、とうもろこし(殻とともに又は殻を除いて、コーンコブ全体
を粉にしたものを含む。)、グレーンソルガム、米及びそばを製粉した物品は、11 類の注2(A)
に規定するでん粉の含有率及び灰分の含有率の要件を満たし(総説参照)、かつ、11 類の注2(B)
において必要とされる標準ふるいに対する通過基準に合致する場合には、粉としてこの項に属す
る。
この項の粉には、品質改善のため無機りん酸塩、酸化防止剤、乳化剤、ビタミン又は調製した
ベーキングパウダー(self-raising flour)が極く少量添加されていてもよい。
また、この項には、でん粉を糊化するために熱処理した膨張穀粉(swelling(pregelatinised)
flour)を含む。これは、19.01 項の調製品、ベーカリー用改良剤又は動物用の飼料の製造に、ま
た、繊維工業、製紙工業、冶(や)金工業(鋳物用の中子粘結剤の調製)等の工業において使用
する。
調製食料品として使用するため、更に加工した粉又は他の物質を加えた粉は含まない(通常
19.01)。
また、この項には、ココアを混合した粉を含まない(完全に脱脂したココアとして計算したコ
コアの含有量が全重量の40%以上のものは18.06 項、40%未満のものは19.01 項)。
11 類
4
11.03 ひき割り穀物、穀物のミール及びペレット
-ひき割り穀物及び穀物のミール
1103.11--小麦のもの
1103.13--とうもろこしのもの
1103.19--その他の穀物のもの
1103.20-ペレット
この項のひき割り穀物及び穀物のミールは、穀粒(殻とともに又は殻を除いて、コーンコブ全
体を粉にしたものを含む。)の破砕によって得た物品で、11 類の注2(A)に規定するでん粉の
含有率及び灰分の含有率の要件を満たし、かつ、11 類の注3に規定するふるいの通過基準に合致
するものをいう。
11.01 項又は 11.02 項の粉、この項のひき割り及びミール及び 11.04 項の物品の間の区分基準
については、11 類の総説((1)後段)を参照。
ひき割り穀物は、穀物を粗く破砕して得た小さな破片(fragments)又は粉状の穀粒である。
ミールは、粉よりも粗い粒状の物品で、最初の製粉作業後の第一ふるいで得られるか又は最初
の製粉作業で生じるひき割り穀物を再度破砕し、再びふるい分けすることによって得られるもの
である。
デュラム小麦のミール又はセモリナは、マカロニ、スパゲッティその他これらに類するものの
製造における主な原料である。セモリナは、食料品(例えば、セモリナプディング製造用)とし
て直接使用されることもある。
また、この項には、熱処理により糊化された(pregelatinised)ミール(例えば、ビール醸造
用に添加剤として使用するとうもろこしのミール)を含む。
ペレットは、この類の穀物を製粉して得た物品を直接圧縮することにより又は全重量の3%以
下の結合剤を加えることにより固めたものである(第2部注1参照)。ただし、この項には、穀物
の製粉工程で生じるペレット化したかすは含まない(23 類)。
11.04 その他の加工穀物(例えば、殻を除き、ロールにかけ、フレーク状にし、真珠形にとう精
し、薄く切り又は粗くひいたもの。第10.06 項の米を除く。)及び穀物の胚(はい)芽(全
形のもの及びロールにかけ、フレーク状にし又はひいたものに限る。)
-ロールにかけ又はフレーク状にした穀物
1104.12--オートのもの
1104.19--その他の穀物のもの
-その他の加工穀物(例えば、殻を除き、真珠形にとう精し、薄く切り又は粗くひいたも
の)
1104.22--オートのもの
1104.23--とうもろこしのもの
1104.29--その他の穀物のもの
11 類
5
1104.30-穀物の胚(はい)芽(全形のもの及びロールにかけ、フレーク状にし又はひいたものに
限る。)
この項には、粉(11.01 及び11.02)、ひき割り、ミール及びペレット(11.03)及びかす(23.02)
を除き調製してない穀物の生産品で製粉されたものをすべて含む。この項の物品と除外される物
品との区分基準については11 類の総説の(1)を参照。
この項には、次の物品を含む。
(1)ロールにかけ又はフレーク状にした穀粒(例えば、大麦及び裸麦又はオート)。これらは、
全形の穀粒(殻を除去してあるかないかを問わない。)、粗くひいた穀粒、下記(2)及び(3)
並びに 10.06 項の解説(2)から(5)までに記載されている物品を破砕し又はロールにか
けて得られる。この工程において、穀粒は、通常蒸気で熱するか又は熱ローラーの間でロー
ラーがけされる。ただし、コーンフレークタイプの朝食用食品は、そのまま食用に供するよ
うに加熱により調理された調製品であるので、類似の加熱により調理された穀物と同様、
19.04 項に属する。
(2)殻は除去されているが、果皮は除去されていないオート、そば及びミレット
ただし、脱穀又は風選以外のいかなる工程も経ていないもので、自然の状態において殻を
有しないオートは、この項に含まない(10.04)。
(3)殻を除去した穀粒又は果皮(殻の内側の皮)を全部又は部分的に除去するためにその他の
加工をした穀粒。したがって、粉状の穀粒が認められることがある。
バーレー(大麦及び裸麦)の変種 bracteiferous 種(皮麦)の穀粒も、殻が除去されてい
ればこの項に属する(この殻は、堅く穀粒の核に密着しているので単なる脱穀又は風選する
ことによって分離することができず、破砕する(grinding)ことによってのみ除くことがで
きる(10.03 項の解説参照)。
(4)真珠形にとう精した穀粒(主として大麦及び裸麦)。これは、全体の果皮が除去された穀粒
で、端が比較的丸くなっている。
(5)粗くひいた穀粒。これは、切断又は破砕して、こなごなになった穀粒(殻を除去してある
かないかを問わない。)で、ひき割りにくらべその破片が粗く、不規則であるという点でひき
割りとは異なる。
(6)穀物の胚(はい)芽。これは、製粉の第一段階で穀粒から分離されるもので、全形ままの
もの又はわずかに押しつぶされた形のものがある。胚(はい)芽は、その保存性を向上させ
るために、一部脱脂し又は熱処理することがある。胚(はい)芽は、その用途により、破砕
し(粗く又は粉状に)又はフレーク状にし、さらに処理工程で失われた分を補うためビタミ
ンが添加されることがある。
全形のままの胚(はい)芽又はロールにかけた胚(はい)芽は、一般には油の抽出に使用
する。破砕した胚(はい)芽又はフレーク状にした胚(はい)芽は、食品(ビスケットその
他のべーカリー製品、食餌療法用の調製品)、動物用の飼料(補足用の飼料の製造)又は医薬
品の製造に使用する。穀物の胚(はい)芽から油を抽出した際に生ずるかすは 23.06 項に属
する。
11 類
6
この項には、次の物品を含まない。
(a)玄米、半精米又は精米(研磨してあるかないか、つや出ししてあるかないか又はパーボイ
ルしてあるかないかを問わない。)及び砕米(10.06)。
(b)サポニンを分離するために果皮を全部又は部分的に除去したキヌアで、他のいかなる加工
もしていないもの(10.08)
(c)ブルガー小麦で加工穀粒状のもの(19.04)
11.05 ばれいしょの粉、ミール、フレーク、粒及びペレット
1105.10-粉及びミール
1105.20-フレーク、粒及びペレット
この項は、粉(又は粉末)、ミール、フレーク、粒又はペレット状で提示される乾燥ばれいしょ
に適用する。この項の粉(又は粉末)、フレーク及び粒は、また、生鮮のばれいしょを蒸煮し、つ
ぶし、次いでそれを乾燥して得られる(細かな粉又は粒若しくは小さなフレーク状に切ったうす
いシート状のもの)。この項のペレットは、通常、ばれいしょの粉(又は粉末)、ミール又は小片
を固めることにより得られる。
この項の物品は、品質改善のため酸化防止剤、乳化剤又はビタミンが極く少量添加されること
がある。
ただし、この項には、他の物質を加えた、ばれいしょ調製品の特性を有する物品は含まない。
この項には、更に次の物品を含まない。
(a)単に乾燥、脱水したばれいしょで、それ以上の加工がなされていないもの(07.12)
(b)ばれいしょでん粉(11.08)
(c)ばれいしょでん粉から製造したタピオカ代用物(19.03)
11.06 乾燥した豆(第 07.13 項のものに限る。)、サゴやし又は根若しくは塊茎(第 07.14 項の
ものに限る。)の粉及びミール並びに第8類の物品の粉及びミール
1106.10-乾燥した豆(第07.13 項のものに限る。)のもの
1106.20-サゴやし又は根若しくは塊茎(第07.14 項のものに限る。)のもの
1106.30-第8類の物品のもの
(A)第07.13 項の乾燥した豆の粉及びミール
この項には、えんどう、豆類又はひら豆から作った粉及びミールを含む。これらは、主と
してスープ又はピューレーの調製に使用される。
この項には、次の物品を含まない。
11 類
7
(a)脱脂してない大豆の粉(12.08)
(b)ローカストビーンの粉(12.12)
(c)野菜の粉又はミールをもととしたスープ及びブロス(液状、固形状又は粉状のもの)
(21.04)
(B)サゴやし又は根若しくは塊茎(第07.14 項のものに限る。)の粉及びミール
これらの物品は、サゴやしの髄又はマニオカ等の乾燥した根を単にすりつぶすことによっ
て得られる。これらの物品のあるものは、毒性物質を除去するために、製造の過程で加熱処
理を受けることがある。この処理は、でん粉の糊化(pregelatini-sation)を起こすことが
ある。
この項には、これらを原料にして得られるでん粉を含まない。サゴから得られるでん粉は
時には、サゴ粉(sago flour)と呼ばれることに注意しなければならない。これらのでん粉
は、第 11.08 項に属し、この項の粉と区別することができる。すなわち、これらの粉は、で
ん粉と違い、指の間でこすったとき音をたてない。サゴやし又は根若しくは塊茎(第 07.14
項のものに限る。)の粉及びミールのペレット状のものもこの項には含まない(07.14)。
(C)第8類の物品の粉、ミール及び粉末
粉、ミール又は粉末にされる第8類の主な果実又はナットは、くり、アーモンド、なつめ
やしの実、バナナ、ココやしの実及びタマリンドである。
この項には、また、果実の皮の粉、ミール及び粉末を含む。
ただし、この項は、治療用又は予防用として小売用に包装したタマリンドの粉末を含まな
い(30.04)。
この項の物品には、品質改善のために酸化防止剤又は乳化剤を極く少量添加したものがある。
この項には、次の物品を含まない。
(a)サゴやしの髄(07.14)
(b)タピオカとして知られる調製食料品(19.03)
11.07 麦芽(いってあるかないかを問わない。)
1107.10-いってないもの
1107.20-いったもの
麦芽は、発芽させた穀粒(主として大麦及び裸麦)であり、通常それを熱風炉(麦芽炉)で乾
燥させたものである。
麦芽は、端から端にかすかなしわが走っており、外側はかっ色を帯びた黄色で内側は白色であ
る。麦芽は、白亜質のような痕跡を残し、また、発芽してない穀粒と違い、これは水に浮き、砕
けやすい。麦芽は、加熱により調理した穀粒のもつ独特の香りとかすかに甘い風味を有する。
この項には、全形の麦芽、破砕した麦芽及び麦芽の粉を含む。また、いった麦芽(例えば、ビ
ール着色用)も含むが、19.01 項の麦芽エキス及び麦芽エキスの調製食料品並びにコーヒー代用
11 類
8
物として調製したいった麦芽(21.01)のように、それ以上の工程を経たものは含まない。
11.08 でん粉及びイヌリン
-でん粉
1108.11--小麦でん粉
1108.12--とうもろこしでん粉(コーンスターチ)
1108.13--ばれいしょでん粉
1108.14--マニオカ(カッサバ)でん粉
1108.19--その他のでん粉
1108.20-イヌリン
でん粉(化学的には炭水化物である。)は、多くの植物性生産品の細胞の中に含まれている。で
ん粉の最も重要な原料は、穀粒(例えば、とうもろこし、小麦及び米)、ある種の地衣類、ある種
の塊茎及び根(ばれいしょ、マニオカ、アロールート等)及びサゴやしの髄である。
でん粉は、指の間でこすると音をたてる微細な粒子から成る粉末で、白色で、無臭である。こ
れは、一般によう素と反応して強い青紫色を呈する(ただし、アミロペクチンでん粉は赤かっ色
に変色する。)。穀粒を偏向顕微鏡で観察すると特有の暗い偏光十字を示す。でん粉は、冷水に不
溶であるが、でん粉の糊化温度(多くの場合約60 度)以上に水中で加温すると、でん粉粒は膨潤
してでん粉糊を生成する。でん粉は、商業上加工され、他の項に属する広範囲の物品を生み出す
(例えば、変性でん粉、ばい焼した可溶性でん粉、デキストリン、マルトデキストリン、デキス
トロース、ぶどう糖)。でん粉は、またそれ自体で各種工業、特に食品、紙、紙加工(paper
converting)及び繊維工業に幅広く使用される。
この項には、またイヌリンを含む。これは、化学的にはでん粉に類似しているが、よう素と反
応すると青紫色ではなく明るい黄色を帯びたかっ色を呈する。イヌリンは、菊芋、ダリアの根及
びチコリーの根から抽出される。水で長時間煮沸して加水分解すると果糖を生じる。
この項には、次の物品を含まない。
(a)19.01 項のでん粉の調製品
(b)タピオカ及びでん粉から製造したタピオカ代用品(19.03 項の解説参照)
(c)香料又は化粧品として調製したでん粉(33 類)
(d)35.05 項のデキストリンその他の変性でん粉
(e)でん粉をもととした膠(こう)着剤(35.05 又は35.06)
(f)でん粉から製造したつや出し剤及び仕上げ剤(38.09)
(g)でん粉の分別により得られた単離したアミロペクチン及び単離したアミロース(39.13)
11.09 小麦グルテン(乾燥してあるかないかを問わない。)
11 類
9
グルテンは、小麦粉から他の成分(でん粉等)を単に水で分離することにより抽出される。こ
れは、白みがかった粘稠な液若しくはペースト(“moist” gluten)又はクリーム色の粉(dry
gluten)の状態で存在する。
グルテンは、本質的には種々のたんぱく質の混合物であり、そのたんぱく質の主なものはグリ
アジン及びグルテニン(両者を合計すると全体の 85%~95%を占める。)である。これら2種の
たんぱく質の存在は小麦グルテンの特徴であり、小麦グルテンを適当な割合で水で混合した場合
の弾力性と可塑性はこれらの存在によるものである。
グルテンは、主として、あるタイプのパン、ビスケット、マカロニその他これらに類する物品
及び食餌療法用の調製品を製造する際に使用する穀粒のたんぱく質強化のために用いる。また、
ある種の肉の調製品の結合剤として又はある種の膠(こう)着剤、硫酸グルテン、りん酸グルテ
ン、加水分解した植物性たんぱく質若しくはグルタミン酸ソーダ等の製造にも使用される。
この項には、次の物品を含まない。
(a)グルテンの添加により栄養価を高めた小麦粉(11.01)
(b)小麦グルテンから抽出したたんぱく質(35.04)
(c)膠(こう)着剤又は繊維工業用のつや出し剤又は仕上げ剤として使用するため調製した小
麦グルテン(35.06 又は38.09)