35 類
1
第 35 類
たんぱく系物質、変性でん粉、膠(こう)着剤及び酵素
注
1 この類には、次の物品を含まない。
(a)酵母(第21.02 項参照)
(b)第30 類の血液分画物(治療用又は予防用に調製してない血液アルブミンを除く。)、医薬品
その他の物品
(c)なめし前処理用の酵素系調製品(第32.02 項参照)
(d)第34 類の酵素系の調製浸せき剤、調製洗剤その他の物品
(e)硬化たんぱく質(第39.13 項参照)
(f)ゼラチンに印刷した物品(第49 類参照)
2 第 35.05 項において「デキストリン」とは、でん粉分解物で、ぶどう糖として計算した還元
糖の含有量が乾燥状態において全重量の10%以下のものをいう。
でん粉分解物で、ぶどう糖として計算した還元糖の含有量が乾燥状態において全重量の10%
を超えるものは、第17.02 項に属する。
35.01 カゼイン及びカゼイナートその他のカゼイン誘導体並びにカゼイングルー
3501.10-カゼイン
3501.90-その他のもの
(A)カゼイン及びカゼイン誘導体
(1)カゼイン:牛乳の主要たんぱく質成分で、一般に酸又はレンネットによりスキムミル
クを凝結(カード)させて作る。この項には、凝結方法の差による各種のカゼインを含
む。例えば、酸カゼイン、カゼイノーゲンカゼイン及びレンネットカゼイン(パラカゼ
イン)がある。
カゼインは通常黄白色の細粒で、アルカリ溶液に可溶であるが水には不溶である。主
として膠(こう)着剤、ペイント若しくは水性塗料の調製、紙のコーティング又はカゼ
インプラスチック(硬化カゼイン)、人造繊維、食品若しくは医薬の製造に使用する。
(2)カゼイナート(カゼインの塩):可溶性カゼインとして知られるナトリウム塩及びアン
モニウム塩を含む。これらの塩は通常濃厚食品及び医薬の調製に使用し、カゼインのカ
ルシウム塩はその特性から食品の調製又は膠(こう)着剤として使用する。
(3)その他のカゼイン誘導体:特に塩素化カゼイン、臭素化カゼイン、よう素化カゼイン
及びタンニン酸カゼインがあり、製薬に使用する。
(B)カゼイングルー
カゼインのカルシウム塩(カゼイナートの項参照)又はカゼインと白亜の混合物に添加物
(例えば、少量のほう砂又は塩化アンモニウム)を加えたもので、通常粉状である。
35 類
2
この項には次の物品を含まない。
(a)カゼインの貴金属塩(28.43)及び28.44 項から28.46 項まで及び28.52 項のカゼイナート
(b)植物性カゼインと誤って呼ばれる物品(35.04)
(c)小売用の包装にしたカゼイングルーで、正味重量が1キログラム以下のもの(35.06)
(d)硬化カゼイン(39.13)
35.02 アルブミン(二以上のホエイたんぱく質の濃縮物を含むものとし、ホエイたんぱく質の含
有量が乾燥状態において全重量の80%を超えるものに限る。)及びアルブミナートその他
のアルブミン誘導体
-卵白
3502.11--乾燥したもの
3502.19--その他のもの
3502.20-ミルクアルブミン(2種類以上のホエイたんぱく質の濃縮物を含む。)
3502.90-その他のもの
(1)アルブミン:動物性又は植物性のたんぱく質で、前者はより重要であり、卵白(ovalbumin)、
血清アルブミン(serum albumin)、ミルクアルブミン(lact albumin)及び魚アルブミン(fish
albumin)を含む。カゼインと異なり、アルブミンはアルカリ液と同様に水にも可溶であり、
その溶液は加熱により凝固する。
この項には二以上のホエイたんぱく質からなるホエイたんぱく質濃縮物で、ホエイたんぱ
く質の含有量が乾燥状態において全重量の80%を超えるものを含む。そのホエイたんぱく質
の含有量は窒素含有量に6.38 の換算率を掛けることにより計算する。ホエイたんぱく質の含
有量が乾燥状態において全重量の80%以下のホエイたんぱく質濃縮物は04.04 項に分類され
る。
アルブミンは通常粘液状、透明な黄色のフレーク状又は無定形の白色、淡紅色若しくは黄
色の粉状である。
アルブミンは、膠(こう)着剤、食品若しくは医薬の調製、革の仕上げ、織物若しくは紙
(特に写真用紙)の処理又はぶどう酒その他の飲料の清澄に使用する。
(2)アルブミナート(アルブミンの塩)その他のアルブミン誘導体:特にアルブミンの鉄塩、
臭素化アルブミン、よう素化アルブミン及びタンニン酸アルブミンがある。
この項には、次の物品を含まない。
(a)乾燥血液(時には誤って「血液アルブミン」と呼ぶことがある。)(05.11)
(b)アルブミンの貴金属塩(28.43)又は28.44 項から28.46 項まで及び28.52 項のアルブミナ
ート
(c)治療用又は予防用に調製した血液アルブミン及び人血漿(30 類)
35 類
3
35.03 ゼラチン(長方形(正方形を含む。)のシート状のものを含むものとし、表面加工をして
あるかないか又は着色してあるかないかを問わない。)、ゼラチン誘導体、アイシングラス
及びその他のにかわ(第35.01 項のカゼイングルーを除く。)
この項のゼラチン及びにかわは、水溶性たんぱく質で、皮、軟骨、骨、腱その他これに類する
動物性の物質を通常温水で酸と共に又は酸なしで処理して得られる。
(A)ゼラチン:ゼラチンは、にかわよりも粘着性が少なく精製度が高いもので、水と共に透明
なゼリーをつくる。食品、医薬品及び写真乳剤の調製、微生物の培養剤並びにビール及びワ
インの清澄に使用する。また、紙及び織物のサイジング、印刷工業、プラスチックの調製(硬
化ゼラチン)並びにゼラチン成形品の製造にも使用する。
ゼラチンは、通常薄い透明なほとんど無色無臭のシート状(乾燥の際に使用した網のあと
が残っている。)になっているが、スラブ、板、シート、フレーク、粉等の形でも流通してい
る。
ゼラチンのシートは、長方形(正方形を含む。)のものに限りこの項に属し、着色してある
か又は表面加工(例えば、型押し、金属蒸着及びプリント(ゼラチンポストカードその他の
49 類の印刷物を除く。))をしてあるかないかを問わない。長方形(正方形を含む。)以外の
形状に切ったもの(例えば、円形)は 96.02 項に属し、硬化してないゼラチンの成型品、彫
刻品及び細工品も96.02 項に属する。
(B)ゼラチン誘導体:タンニン酸ゼラチン及びブロムタンニン酸ゼラチンを含む。
(C)アイシングラス(isinglass):ある種の魚類(特にちょうざめ)のうきぶくろを機械的に
処理して得られる。固体状態(一般には、半透明の薄いシート状)で提示され、ビール、ワ
インその他のアルコール飲料の清澄剤として又は製薬に使用する。
(D)その他のにかわ(動物性のものに限る。):この項には、にかわとして使用する不純なゼラ
チンを含む。これらには、保存剤、顔料及び粘度調製剤のような添加物を含んでいてもよい。
主なにかわは次のものである。
(1)Bone glues、hide glues、nervu glues、sinew glues:これらは黄色又はかっ色で臭
気が強い。一般に、粗製ゼラチンよりも厚く、硬く、もろいシート状である。また、ビ
ーズ状、フレーク状等のものもある。
(2)魚膠(こう)(アイシングラスを除く。):これらのにかわは魚の屑(皮、軟骨、骨、ひ
れ等)から熱水の作用により得られ、通常、ゼラチン状の液体である。
この項には、次の物品を含まない。
(a)カゼイングルー(35.01)
(b)小売用にした膠(こう)着剤で正味重量が1キログラム以下のもの(35.06)
(c)ゼラチンをもととして製造した複写用のペースト(38.24)
(d)硬化ゼラチン(39.13)
35 類
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35.04 ペプトン及びその誘導体並びにその他のたんぱく質系物質及びその誘導体(他の項に該当
するものを除く。)並びに皮粉(クロムみょうばんを加えたものを含む。)
この項には、次の物品を含む。
(A)ペプトン及びその誘導体
(1)ペプトンは、天然のたんぱく質を加水分解し又はある種の酵素(ペプシン、パパイン、
パンクレアチン等)の作用により処理して得た可溶性の物質であり、通常白色ないし黄
色の粉末で、非常に吸湿性があるため密閉容器に詰める。液状のペプトンもある。主な
種類としては肉ペプトン、酵母ペプトン、血液ペプトン及びカゼインペプトンがある。
これらは医薬用、食料調製品及び微生物培養基として使用する。
(2)ペプトネートは、ペプトンの誘導体で主に製薬に使用する。主要なものとしては、鉄
ペプトネート(iron peptonates)及びマンガンペプトネート(manganese peptonates)
がある。
(B)その他のたんぱく質系物質及びその誘導体。(他の項に該当するものを除く。)
ここには、次の物品を含む。
(1)グルテリン及びプロラミン:穀物のたんぱく質であり、小麦及びライ麦から得られる
グリアジン並びにとうもろこしから得られるゼインがその例である。
(2)グロブリン:例えば、ラクトグロブリン及びオボグロブリン(下記の除外例(d)を
参照)
(3)グリシニン:大豆たんぱく質の代表的なものである。
(4)ケラチン:毛髪、つめ、角、ひづめ、羽根等から得られる。
(5)核たんぱく質(nucleoproteids):核酸及びその誘導体と結合したたんぱく質であり、
例えば、ビール酵母から分離される。核たんぱく質の塩(鉄塩、銅塩等)は、主として
製薬に使用する。ただし、28.52 項に該当する水銀の核たんぱく質を除く。
(6)たんぱく質分離物:植物性の物質(例えば、脱脂大豆粉)から抽出して得たものでそ
の中に含有されていたたんぱく質の混合物から成る。たんぱく質分離物中のたんぱく質
含有量は、通常90%以上である。
(C)皮粉(クロムみょうばんを加えたものを含む。):皮粉は、天然タンニン材料中のタンニン
及び植物タンニン油抽出物中のタンニンの定量に使用する。新鮮な皮を注意深く処理して製
造したもので、ほぼ純粋なコラーゲンである。皮粉には、少量のクロムみょうばんを含むも
の(chromed hide powder)とクロムみょうばんを使用直前に添加する必要があるため未添加
のままで提示されるものとがある。クロムみょうばんを加えた皮粉は、41.15 項のクロム革
のダスト及び粉と混同してはならない(これらのダスト及び粉はタンニンの定量には適さず
低価値のものである。)。
この項には、次の物品を含まない。
35 類
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(a)主としてアミノ酸と塩化ナトリウムの混合物から成るたんぱく質加水分解物及び脱脂大豆
粉からその特定成分を除去して得た濃縮物で、調製食料品の添加物として使用するもの
(21.06)
(b)たんぱく質の貴金属塩(28.43)及び28.44 項から28.46 項まで及び28.52 項のたんぱく質
の塩
(c)核酸及びその塩(29.34)
(d)フィブリーノーゲン、フィブリン、血液グロブリン、血清グロブリン、正常人免疫グロブ
リン及び抗血清(特定免疫グロブリン)及びその他の血液分画物(30.02)
(e)この項の物品で、医薬品にしたもの(30.03 又は30.04)
(f)酵素(35.07)
(g)硬化たんぱく質(39.13)
35.05 デキストリンその他の変性でん粉(例えば、糊(こ)化済でん粉及びエステル化でん粉)
及びでん粉又はデキストリンその他の変性でん粉をもととした膠(こう)着剤
3505.10-デキストリンその他の変性でん粉
3505.20-膠(こう)着剤
この項には、次の物品を含む。
(A)デキストリンその他の変性でん粉:熱、薬品(例えば、酸、アルカリ)又はジアスターゼ
の作用によりでん粉を変化させることによって得られた物品及びでん粉を酸化、エステル化
又はエーテル化等により変性させたものである。架橋でん粉(例えば、りん酸-2デンプン)
は、変性でん粉の重要なものの一つである。
(1)デキストリン:酸又は酵素による加水分解により、でん粉を分解することによって得
られる。最終製品はマルトデキストリンである。ただし、そのようなでん粉分解物のう
ち、ぶどう糖として計算した還元糖の含有量が乾燥状態において全重量の10%以下のも
ののみをデキストリンとしてこの項に属する。
また、デキストリンは、でん粉をばい焼することによっても得られる(少量の化学薬
品を加えてあるかないかを問わない。)。薬品を添加しないものは、ばい焼でん粉(roasted
starch)として知られている。
デキストリンは、製造工程及び使用したでん粉の種類によって白色、黄色又はかっ色
の粉末となる。これらは水に溶ける(必要があれば適当に加温する。)がアルコールには
溶けない。
(2)可溶性でん粉(soluble starch 又は amylogen):でん粉とデキストリンの中間段階の
ものである。湯ででん粉を煮たり又は冷たい希薄酸液に長時間つけて作る。可溶性でん
粉に微量のカオリンが含まれていてもこの項に含まれる。これらは、主に製紙工程中、
セルロースパルプに添加するために使用する。
(3)糊(こ)化済でん粉及び膨潤化(swelling)したでん粉:でん粉に水を加えて湿らせ、
35 類
6
多少ともゼラチン化した塊が得られるまで熱処理し、これを乾燥し、粉砕して粉末にし
たものである。この物品は、押出し、次いで粉砕して粉末にする方法によって得られる。
これは、製紙工業、繊維工業、冶(や)金(鋳物用中子の粘結剤の調製に使用する。)、
食品工業及び飼料製造用等に供する。
(4)エーテル化又はエステル化でん粉(エーテル化又はエステル化により変性したでん
粉):エーテル化でん粉には、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基又はカルボキ
シメチル基を有するものを含む。エステル化でん粉には、主に製紙工業又は繊維工業に
使用する酢酸でん粉及び爆薬の製造に使用する硝酸でん粉を含む。
(5)その他の変性でん粉:
(ⅰ)ジアルデヒドスターチ
(ⅱ)ホルムアルデヒド又はエピクロヒドリンにより処理したでん粉。外科用手袋用の
粉等として使用する。
一般に、この項の変性でん粉は、特性の変化、例えば、溶液及びゲルの透明度、ゲル化又
は結晶化への傾向、保水力、凍結-解凍の安定性、糊(こ)化する温度又は粘度の最高点に
基づいて、11 類の変性していないでん粉と区別することができる。
(B)でん粉又はデキストリンその他の変性でん粉をもととした膠(こう)着剤
(1)デキストリングルー(dextrin glues):デキストリンの水溶液又はデキストリンと他
物質(例えば、塩化マグネシウム)を混合したものがある。
(2)スターチグルー(starch glues):でん粉をアルカリ(例えば、水酸化ナトリウム)で
処理して得られる。
(3)膠(こう)着剤(glues):未加工でん粉、ほう砂及び水溶性のセルロース誘導体から
成るもの又は未加工でん粉、ほう砂及びでん粉エーテルから成るものがある。
上記の物品は、通常白色、黄色又は茶かっ色の、無定形の粉末又はガム状の塊であること
から、これらの中には「ブリティッシュガム(British gum)」又は「スターチガム(starch gum)」
と呼ばれるものがある。これらは、主に膠(こう)着剤として絵の具工業、繊維工業、製紙
工業及び冶(や)金に使用する。
この項には、次の物品を含まない。
(a)でん粉(調製していないもの)(11.08)
(b)でん粉分解物で、ぶどう糖として計算した還元糖の含有量が乾燥状態において全重量の10%
を超えるもの(17.02)
(c)小売用にした膠(こう)着剤で正味重量が1キログラム以下のもの(35.06)
(d)でん粉又はデキストリンをもととしたつや出し剤及び仕上げ剤で製紙工業、繊維工業又は
皮革工業及びこれらに類する工業において使用する種類のもの(38.09)
35.06 調製膠(こう)着剤その他の調製接着剤(他の項に該当するものを除く。)及び膠(こう)
着剤又は接着剤としての使用に適する物品(膠(こう)着剤又は接着剤として小売用にし
35 類
7
たもので正味重量が1キログラム以下のものに限る。)
3506.10-膠(こう)着剤又は接着剤としての使用に適する物品(膠(こう)着剤又は接着剤とし
て小売用にしたもので正味重量が1キログラム以下のものに限る。)
-その他のもの
3506.91--ゴム又は第39.01 項から第39.13 項までの重合体をもととした接着剤
3506.99--その他のもの
この項には、次の物品を含む。
(A)膠(こう)着剤又は接着剤として使用に適する物品のうち、膠(こう)着剤又は接着剤と
して小売用にしたもので正味重量が1キログラム以下のもの
これらには、下記(B)の調製膠(こう)着剤及び調製接着剤並びに膠(こう)着剤又は
接着剤に適するその他の物品のうち、膠(こう)着剤又は接着剤として小売用にしたもので
正味重量が1キログラム以下のものが属する。
小売用にした膠(こう)着剤又は接着剤は、通常、ガラス製の瓶又はつぼ、金属製の箱、
押出し式の金属製チューブ、カートン、紙袋等の容器に入っているが、単に紙の帯で包んだ
だけのものもある(例えば、ボーングルーの板)。また、専用の小さなブラシが膠(こう)着
剤又は接着剤(例えば、直ちに使用できるようにされているつぼ入り又は缶入りの膠(こう)
着剤又は接着剤)とともに包装されていることがある。このようなブラシは、膠(こう)着
剤又は接着剤とともに包装されているならば、一括して本項に属する。
粒状のデキストリンやメチルセルロースのように膠(こう)着剤又は接着剤としての用途
のほか、他の用途もあわせもつ物品は、膠(こう)着剤又は接着剤として販売しようとして
いることを示す表示が包装上にある場合に限り、本項に属する。
(B)調製膠(こう)着剤その他の調製接着剤で、この表においてより特殊な限定をした項に属
しないもの。例えば、
(1)グルテングルー(Vienna glues):通常部分発酵により可溶性にしたグルテンから得た
もので、一般にフレーク状又は粉状で、淡黄色からかっ色のものがある。
(2)天然ガムを化学処理して得た膠(こう)着剤及びその他の接着剤
(3)けい酸塩等をもととした接着剤
(4)接着剤として使用するために特に配合された調製品で、39.01 項から 39.13 項までの
重合体又はそれらの混合物から成り、かつ、39 類に該当しない他の物品(例えば、ろう、
ロジンエステル、変性させてない天然セラック。ただし、39 類の物品への添加が許容さ
れている物品(充てん料、可塑剤、溶剤顔料等)を除く。)を加えたもの
(5)ゴム、有機溶剤、充てん料、加硫剤及び樹脂の混合物から成る接着剤
上記(A)の規定に該当する場合を除き、この表においてより特殊な限定をした項に属する物
品は、この項から除かれる。例えば、
(a)カゼイングルー(35.01)、にかわ(35.03)並びにでん粉、デキストリン及び変性でん粉を
もととした膠(こう)着剤(35.05)
(b)直接又は処理後に膠(こう)着剤その他の接着剤として使用することができるその他の物
35 類
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品。例えば、とりもち(13.02)、混合していないけい酸塩(28.39)、カゼインのカルシウム
塩(35.01)、デキストリン(35.05)、39.01 項から 39.13 項までの重合体の分散液又は溶液
(39 類又は32.08)及びゴムの分散液又は溶液(40 類)
なお、この項には、販売される状態で直ちに膠(こう)着剤及び接着剤に使用することができ
る物品だけでなく、使用に際し水に溶解又は分散させることを必要とする物品を含む。
この項には、紡績製繊維等に使用する調製したつや出し剤及び仕上げ剤(38.09)並びに鋳物用
の中子の調製粘結剤(38.24)を含まない。国によっては、これらを“glues”と呼ぶことがある
が、これらの物品の接着性が利用されているのではない。
この項には、32.14 項のマスチック、充てん料等の特性を有する物品を含まない。
35.07 酵素及び他の項に該当しない調製した酵素
3507.10-レンネット及びその濃縮物
3507.90-その他のもの
酵素は生体細胞により生産させる有機物質であり、それら自体の化学構造を変えることなく生
体細胞の内外で特定の化学反応を引き起こし又は制御する性質をもつ。
酵素は次のように大別することができる。
(Ⅰ)化学組成による分類:
(a)分子がたんぱく質のみから成る酵素(例えば、ペプシン、トリプシン、ウレアーゼ)
(b)分子がたんぱく質とそれに結合した低分子量の非たんぱく質系化合物(共同因子
(cofactor)として作用する。)とから成る酵素。共同因子には金属イオン(例えば、
ascorbate oxidase 中の銅、人胎盤に含有されている alkaline phosphatase 中の亜鉛)
又は補酵素(coenzyme)と呼ばれる複雑な有機分子(例えば、pyruvate decarboxylase
中の thiamine diphosphate、glutamine-oxo-acid aminotransferase 中の pyridoxal
phosphate)がある。時にはこれらの双方を必要とすることもある。
(Ⅱ)作用による分類:
(a)化学作用によるもの:酸化還元酵素(oxidoreductases)、転移酵素(transferases)、
加水分解酵素(hydrolases)、離脱酵素(lyases)、異性化酵素(isomerases)、合成酵素
(ligases)
(b)生化学作用によるもの:アミラーゼ(amylases)、リパーゼ(lipases)、プロテアーゼ
(proteases)等
*
* *
この項には、次の物品を含む。
(A)“純粋”(単離した)酵素
これらは一般に結晶状であり、主に医薬品又は科学的研究に使用される。国際貿易におい
35 類
9
ては酵素濃縮物及び調製した酵素ほど重要ではない。
(B)酵素濃縮物(enzymatic concentrates)
この種の濃縮物は、一般に動物の器官、植物、微生物又はバクテリア若しくはかび等の培
養液の水抽出物及び溶剤抽出物から得られる。これらの物品は種々の割合で数種の酵素を含
有しており、標準化又は安定化されることもある。
ある種の標準化剤及び安定化剤は、種々の割合で濃縮物の中にすでに存在していることが
あるので注意する必要がある。これらは発酵液に由来するか、清澄又は沈殿工程に由来する
ものである。
例えば、濃縮物は、沈殿若しくは凍結乾燥により粉状物として又は粒化剤、不活性の支持
物若しくは担体を使用して粒状物として得られる。
(C)調製した酵素(他の項に該当するものを除く。)
調製した酵素は、上記(B)の濃縮物を更に希釈し又は単離した酵素若しくは酵素濃縮物
を相互に混合することにより得られる。特定の目的に適するように他の物質を添加した調製
品は、この表のより特殊な限定をした項に該当する場合を除き、この項に属する。調製した
酵素には、次の物品がある。
(ⅰ)肉を軟化するための酵素系調製品で、例えば、たんぱく質分解酵素(例えば、パパイ
ン)にぶどう糖その他の食用品を加えたもの
(ⅱ)ビール、ぶどう酒又は果汁を清澄するための酵素系調製品(例えば、ペクチン酵素に
ゼラチン、ベントナイト等を加えたもの)
(ⅲ)バクテリア性のα-アミラーゼ又はプロアテーゼをもととした織物の糊抜き
(desizing)のための酵素系調製品
この項には、次の物品を含まない。
(a)医薬品(30.03 及び30.04)
(b)なめし前処理用の酵素系調製品(32.02)
(c)34 類の酵素系の調製浸せき剤、調製洗剤その他の物品
*
* *
貿易上最も重要な酵素には、次の物品がある。
(1)レンネット(lab-ferment、chymosin、rennin)
レンネットは、小牛の生鮮若しくは乾燥した第四胃から又はある種の微生物の培養によっ
て得られる。乳中のカゼインを凝固させることによりミルクをカード状にするたんぱく質加
水分解酵素である。液状、粉状又はタブレット状で利用されている。製造工程で残留し又は
標準化のために添加し塩類(例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム)
及び保存剤(例えば、グリセリン)を含有することもある。
レンネットは、主としてチーズ工業において使用する。
(2)すい臓酵素(pancreatic enzymes)
すい臓によって生産される最も重要な酵素は、トリプシン及びキモトリプシン(これらは
35 類
10
たんぱく質を分解する。)、α-アミラーゼ(でん粉を分解する。)及びリパーゼ(脂肪性物質
を分解する。)である。これらは主として消化不良を治療する医薬品に使用する。
すい臓酵素濃縮物は、通常、生鮮又は乾燥したすい臓から得られる。これらは、結晶水の
大部分を取り去るために添加された吸湿性の高い塩及び貯蔵又は輸送を容易にするために添
加したある種の保護コロイドを含有する。これらは、糊抜き用、洗浄用、脱毛用又はなめし
用の調製品の製造に供する。
この項に属するすい臓酵素系調製品には、織物の糊抜きに使用する物品を含む。
(3)ペプシン(pepsin)
ペプシンは、豚又は牛の胃の粘膜から得られる。安定化のために、時には硫酸マグネシウ
ムの飽和溶液中に貯蔵され又はしょ糖若しくは乳糖と混合して粉状ペプシンとなる。
ペプシンは、主に塩酸若しくは塩酸ベタインと結合し医療の目的に又は pepsin wine とし
て使用する。
(4)麦芽酵素(malt enzymes)
このカテゴリーには、malt amylases のみを含む。
麦芽エキスは、19.01 項に属する。
(5)パパイン(papain)、ブロメライン(bromelain)及びフィシン(ficin)
パパインという用語は、一般にパパイヤの木(carica papaya)の乳液の乾燥物及びこれか
ら得られる二つの分画物(すなわち、パパイン(狭義)及びキモパパイン(chymopapain))
の両方をいう。
パパインは、例えば、耐冷蔵性ビールの製造用、肉軟化剤用(上記(c)(ⅰ)参照)及び
医薬用に供する。
部分的にのみ水溶性のパパイヤ乳液乾燥物は、13.02 項に属する。
ブロメラインは、パイナップルから得られる。
フィシンは、ある種のいちじくの木の乳液から得られる。
(6)微生物から得たアミラーゼ(amylases)及びプロテアーゼ(proteases)
ある種の微生物は、適当な培養基中で培養すると相当量のアミラーゼ及びプロテアーゼを
分泌する。
これらの酵素は、細胞その他の不純物を除去した後、溶液を低温真空蒸発で濃縮するか又
は無機塩(例えば、硫酸ナトリウム)若しくは親水性の有機溶剤(例えば、アセトン)を加
えて、沈殿させることによって得られる。
微生物アミラーゼ及び微生物プロテアーゼの例としては、次の物品がある。
(a)バクテリア性α-アミラーゼ(bacterial α-amylases)
バクテリア性α-アミラーゼ(例えば、枯草菌(bacitlus subtilis)を使用して得ら
れる。)は、でん粉液化酵素であり、接着剤又はでん粉をもととする紙用コーティング剤
の製造、ベーカリーその他の食品工業及び織物の糊抜き剤に使用する。
(b)真菌類のアミラーゼ(fungal amylases)
真菌類のアミラーゼは、主にリゾープス属又はアスペルギルス属のかびを培養して得
られるα-アミラーゼである。
35 類
11
これらの液化力は著しいが、バクテリア性アミラーゼよりはかなり小さい。
真菌類のアミラーゼは食品工業において多くの用途がある。
真菌類のアミラーゼは、時にはプロテアーゼ、グルコース酸化酵素(glucose oxidase)
及びインベルターゼ(invertase)を含有することもある。
(c)アミログルコシダーゼ(amyloglucosidases)
これらの酵素は、例えば、リゾープス属又はアスペルギウス属のかびから得られる強
力な糖化剤であるが液化能力はない。でん粉系物質からぶどう糖を高収率で得るために
使用する。
これらの酵素は、主としてグルコースシロップ及びぶどう糖の製造に、また穀類アル
コール発酵もろみの糖化剤として使用する。
(d)プロテアーゼ(proteases)
バクテリア性プロテアーゼ(例えば、bacillus subtilis 型のバクテリアを使用する
ことにより得られる。)は、たんぱく質加水分解酵素であり、織物の糊抜き剤の製造、あ
る種の調製洗剤の成分として又はビール製造に使用する。かびから得たプロテアーゼは
医薬品の製造に使用する。
(7)β-アミラーゼ(β-amylases)
これらの酵素は大麦の麦芽、小麦、大豆等の植物性材料から得られる。これらは、でん粉
及びデキストリンから麦芽糖を生産する。
(8)ペクチン酵素(pectic enzymes)
これらの酵素は種々のタイプのかび、主にリゾープス属又はアスペリギルス属のものを培
養することにより生産される。これらは果実若しくは野菜のジュースの製造を(圧搾処理を
容易にし、ジュース分の回収を増加させるため)又は加工の工程において使用する。
(9)インベルターゼ(β-フラクトフラノシダーゼ)(invertase、β-fructofuranosidase)
インベルターゼは、通常、下面発酵ビール酵母から得られる。
この酵素は、しょ糖をぶどう糖と果糖とに分解する。ゴールデンシロップ、チョコレート
又はマルチパンの製造に使用する。
(10)グルコース異性化酵素(glucose isomerase)
この酵素はある種の微生物、主にストレプトマイセス属又はバチルス属のものの培養によ
って得られる。これは甘味の強いシロップを製造する場合に、ぶどう糖を一部果糖に変える
ために使用する。
上記除外例のほか、この項には、次の物品を含まない。
(a)酵母(21.02)
(b)コカルボキシラーゼ(aneurine pyrophosphate)、コチマーゼ(nicotinamide-adenine
dinucleotide)その他の補酵素(29 類)
(c)30.01 項の乾燥した腺その他の物品
(d)30.02 項の培養微生物、血液酵素(例えば、トロンビン)、酵素の特性又は活性を有する血
液分画物及びその切断型変異体(部分)その他の物品