第79類 関税率表解説

出典:税関Webサイト
79 類 1 第 79 類 亜鉛及びその製品 号注 1 この類において次の用語の意味は、それぞれ次に定めるところによる。 (a)「亜鉛(合金を除く。)」とは、亜鉛の含有量が全重量の97.5%以上の金属をいう。 (b)「亜鉛合金」とは、含有する元素のうち亜鉛の重量が最大の金属で、他の元素の含有量の合 計が全重量の2.5%を超えるものをいう。 (c)「亜鉛のダスト」とは、亜鉛蒸気を凝結させて得た球状の粒子で粉よりも微細なもの(目開 きが63 ミクロンのふるいに対する通過率が全重量の80%以上のものに限る。)のうち、金属 亜鉛の含有量が全重量の85%以上のものをいう。 総 説 この類には、亜鉛、その合金及びこれらのある種の製品を含む。 亜鉛は、主として硫化鉱(閃亜鉛鉱)から抽出されるが、炭酸塩鉱及びけい酸塩鉱(菱亜鉛鉱、 異極鉱等)も使用される(26.08 項の解説参照)。 いずれの鉱石についても、まず精鉱にし、焙焼して酸化亜鉛(硫化鉱及び炭酸塩鉱の場合)又 は無水けい酸亜鉛(けい酸塩鉱の場合)とする。これを熱還元又は電解(けい酸塩鉱を除く。)し て亜鉛に精錬する。 (Ⅰ)熱還元法とは、酸化物又はけい酸塩を密封レトルト内でコークスとともに加熱して行われ る。亜鉛が蒸発するのに十分な温度になると、蒸留され、凝縮器に入り、大部分がスペルタ ー(spelter)として集められる。この不純物を含有する亜鉛は、直接亜鉛めっきに使用され るか又は種々の方法で精製される。一部の不純物を含む亜鉛がレトルトの延長部に微粉(zinc dust 又はblue powder として知られる。)となって堆積する。 最近の改良された製法は、立型るつぼで酸化亜鉛を連続還元し、亜鉛を蒸留する方法に基 礎を置いている。この方法によりダイカスト合金製造に適する純粋な亜鉛が得られる。 (Ⅱ)電解法では、酸化亜鉛を希硫酸に溶解する。この硫酸亜鉛の溶液は、カドミウム、鉄、銅 等を除くことにより注意深く純度を高め、ついで高純度の亜鉛を得るため電解する。 亜鉛は、また、亜鉛くずの再溶解により得られる。 * * 亜鉛は、青味がかった白色の金属で適当な温度において圧延、引抜き、型打ち、押出し等の加工 ができ、容易に鋳造できる。空気中にさらしても腐食しないので建築用(例えば、屋根用)、他の 金属、特に鉄鋼の保護被覆用(例えば、溶融めっき、電気めっき、シェラダイジング(亜鉛やき)、 塗布又は吹付けによる。)に供される。 * * 亜鉛は、また、合金製造用に供される。多くの場合他の金属の含有量が多い(例えば、黄銅)
79 類 2 が、15 部の注5の規定によりこの類に該当する主要な亜鉛合金には、次のものがある。 (1)亜鉛・アルミニウム合金:これは、通常、銅又はマグネシウムを含有しダイカストに使用 される。特に自動車の部分品(電化器のボデー、ラジエーターグリル、計器盤等)、自転車の 部分品(ペダル、ダイナモケース等)、ラジオの部分品、冷蔵庫の部分品等に使用される。 この合金のうちある種のものは、通常の亜鉛よりも強度を有する板の製造、プレス工具の 製造、またパイプライン、コンデンサー等を腐食から保護するための陰極紡食陽極(電気紡 食用陽極)製造に使用される。 (2)亜鉛・銅合金(Button 合金):これは、鋳造用、型打ち等に使用される(亜鉛と亜鉛合金 との区別に関する号注1(a)及び1(b)参照)。 * * この類には、次の物品を含む。 (A)スペルター(spelter)、塊及びくず(79.01 又は79.02) (B)亜鉛のダスト、粉及びフレーク(79.03) (C)79.01 項の塊を、通常圧延、引抜き又は押出しにより製造した物品(79.04 又は79.05) (D)管及び管用継手並びにその他のものの項である79.07 項に属するすべての亜鉛製品(15 部 注1、82 類若しくは 83 類の物品及びこの表の他の項においてより特殊な限定をして記載さ れている物品を除く。) * * 亜鉛の物品及び製品は、性質、外観等を改善するために各種の処理が施されることがある。こ れらの処理は、通常72 類の総説の末尾に記載されているものであり、物品の所属には影響を与え ない。 * * 他の物品と結合した物品については15 部の総説に記載されている。 79.01 亜鉛の塊 -亜鉛(合金を除く。) 7901.11--亜鉛の含有量が全重量の99.99%以上のもの 7901.12--亜鉛の含有量が全重量の99.99%未満のもの 7901.20-亜鉛合金 この項には、不純物を含有するスペルター(spelter)(上記総説参照)から精製した亜鉛まで の各種の純度のもので、ブロック、プレート、インゴット、ビレット、スラブその他これらに類 する形状のもの又はペレット状のものを含む。この項に含まれる物品は、通常、亜鉛めっき(溶 融めっき又は電気めっき法)、合金製造、圧延、引抜き、押出し又は成型品の鋳造に使用される。
79 類 3 この項には、亜鉛のダスト、粉及びフレークを含まない(79.03)。 79.02 亜鉛のくず 72.04 項の解説のくずに関する規定は、この項において準用する。 この項には、次の物品を含まない。 (a)亜鉛の製造亜鉛めっき等の際に生じるスラグ、灰及び残留物(例えば、電気めっきの際沈 殿するスラッジ、浸せきタンクからの金属残留物)(26.20) (b)くずを再溶解して鋳造したインゴットその他これに類する形状の塊(79.01) 79.03 亜鉛のダスト、粉及びフレーク 7903.10-亜鉛のダスト 7903.90-その他のもの この項には、次の物品を含む。 (1)号注1(c)に規定されている亜鉛のダスト:これは、亜鉛蒸気を凝結して得られる。こ の亜鉛蒸気は、亜鉛鉱石からの還元により直接得るか又は亜鉛ベアリング材料の処理の際の 煮沸によって得られる。これらの亜鉛のダストは、「亜鉛煙道ダスト」、「酸化亜鉛煙道ダスト」 又は「亜鉛バグハウス煙道ダスト」として知られているいろいろな煙道ダストと混同しては ならない(これらは、26.20 項に属する。)。 (2)15 部の注8(b)に規定される亜鉛の粉及びフレーク:74.06 項の解説の規定は、この項 において準用する。 * * 亜鉛のダスト、粉及びフレークは、主として金属セメンテーションによる他の金属への被覆(亜 鉛焼き)、ペイントの製造、化学還元剤等に使用される。 この項には、次の物品を含まない。 (a)着色剤、ペイントその他これらに類する物品に調製した亜鉛のダスト、粉及びフレーク(例 えば、他の着色料と調合したもの又は結合剤若しくは溶剤で懸濁液、分散液若しくはペース トにしたもの)(32 類) (b)亜鉛のペレット(79.01) 79.04 亜鉛の棒、形材及び線
79 類 4 これらの物品は、15 部の注9(a)、(b)及び(c)に規定されており、銅製の類似の物品に 相当する。従って、74.07 項及び74.08 項の解説の規定は、この項において準用する。 亜鉛の棒及び形材は、主として建築用材料(79.07)の製造に使用され、線は酸素アセチレンピ ストルで金属を噴霧する際の亜鉛源として利用される。 この項には、また、亜鉛ベースのろう接又は溶接用の棒(通常押出しにより製造される。)で、 フラックスで被覆していないものを含む(特定の長さに切ってあるかないかを問わない。)。被覆 したものは含まない(83.11)。 この項には、例えば、圧延若しくは引抜きをするため又は成型品に再鋳造するために鋳造した 棒を含まない(79.01)。 79.05 亜鉛の板、シート、ストリップ及びはく この項には、15 部の注9(d)に規定する板、シート、ストリップ及びはくを含む。これらの 物品は74.09 項及び74.10 項の解説に記述した銅の製品に相当する。 亜鉛の板は、屋根ふき用のタイル、乾電池の容器、写真製版、リソグラフの他の印刷用プレー ト等の製造に使用される。 この項には、次の物品を含まない。 (a)エキスパンデッドメタル(79.07) (b)84.42 項の調製した印刷用プレート等 79.07 その他の亜鉛製品 この項には、すべての亜鉛製品(この類の前項までの物品、第15 部の注1に規定する物品、82 類又は 83 類に該当する物品及びこの表の他の項においてより特殊な限定をして記載されている 物品を除く。)を含む。 この項には、次の物品を含む。 (1)貯蔵タンク、ドラム缶その他類似の容器(機械装置又は加熱用若しくは冷却用の装置を有 するものを除く。) (2)医薬品等の包装に使用するチューブ型容器 (3)ワイヤクロス、ワイヤグリル及び綱(亜鉛の線から製造したものに限る。)並びに亜鉛製の エキスパンデッドメタル (4)亜鉛製のくぎ、びょう、ナット、ボルト、ねじその他73.17 項及び73.18 項の解説に記載 した形の物品 (5)家庭用品及び衛生用品(バケツ、台所用流し、浴槽、たらい、じょうろ、シャワー、洗浄
79 類 5 用ボード、水差し等)。ただし、これらの物品は、しばしば亜鉛めっきした鉄鋼で製造される が、これらは、この類には含まない(73.23 及び73.24)。 (6)亜鉛製のラベル(樹木、植物等に使用されるもの)で、文字、数字若しくはデザインを有 しないもの又は後で追加される主要な事項に対して特定の付随的な事項のみを有するもの。 ただし、すべての主要な事項を有する完成されたラベルは83.10 項に含まれる。 (7)謄写版用プレート (8)タイルハンガーその他73.25 項及び73.26 項の解説の鉄鋼製品に相当する各種の亜鉛製品 (9)電気めっき用の陽極(75.08 項の解説の(A)参照) (10)陰極防食陽極(電気防食用陽極)。これは、パイプラインや船のタンクの腐食を防止するた めに使用する。 (11)とい、ルーフキャッピング、天窓枠、雨どい、戸枠、窓枠、手すり、レール、温室用の枠、 その他の加工した建築用材料。これらは、73.08 項の解説に記載された鉄鋼の製品に相当す るものである。 (12)15 部の注9(e)に規定されている亜鉛製の管及び管用継手(例えば、カップリング、エ ルボー及びスリーブ)(ただし、79.04 項の中空の形材、84.81 項のコック、弁等をつけた継 手、明らかに特定の物品に作り上げられた管(例えば、機械類の部分品(16 部))を除く。)。 これらは、73.04 項から73.07 項までの解説に記載された鉄鋼の製品に相当するものである。