第89類 関税率表解説

出典:税関Webサイト
89 類 1 第 89 類 船舶及び浮き構造物 1 船体及び未完成の船舶(組み立ててあるかないか又は分解してあるかないかを問わない。)並 びに完成船舶の組み立ててないもの及び分解してあるものは、特定の船舶の重要な特性を有し ないときは、第89.06 項に属する。 総 説 この類には、船舶その他の各種の船(自力航行式であるかないかを問わない。)及びコファダム、 浮き桟橋、ブイ等の浮き構造物を含む。この類には、また、水上(海、河川及び湖)を走行する ように設計した空気クッションビークル(ホバークラフト。岸若しくは発着場に上陸することが できるかできないか又は氷上を走行することができるかできないかを問わない。)を含む(第17 部の注5参照)。 また、この類には、次の物品を含む。 (A)未完成の船舶(例えば、推進用機器、航行用機器、持上げ用又は荷扱い用の機械及び内部 備品を取り付けてないもの) (B)各種材料製の船体 完成船舶の組み立ててないもの又は分解してあるものとして提示するもの並びに船体及び未完 成の船舶(組み立ててあるかないかを問わない。)は、それらが特定の船舶の重要な特性を有する 場合には当該船舶としてその所属を決定する。そうでない場合には、物品は89.06 項に属する。 17 部の他の類に属する輸送用機器に関する規定と異なり、単独で提示する船舶又は浮き構造物 の部分品(船体を除く。)及び附属品は、たとえそれらが明らかに船舶又は浮き構造物の部分品又 は附属品であると認められても、この類には属しない。このような部分品及び附属品はこの表の 他の項に属する。例えば、次のような物品がある。 (1)17 部の注2の部分品及び附属品 (2)木製の櫓(ろ)及び櫂(かい)(44.21) (3)紡織用繊維材料製の綱及びケーブル(56.07) (4)帆(63.06) (5)船舶用のマスト、昇降口、舷門、手すり及び隔壁並びに船体の部分品で、73.08 項の鉄鋼 製の構造物としての特性を有するもの (6)鉄鋼製のケーブル(73.12) (7)鉄鋼製のいかり(73.16) (8)プロペラ及び外輪車(84.87) (9)舵(44.21、73.25、73.26 等)その他の船舶用操舵装置(84.79) この類には、次の物品も含まない。 (a)装飾用の模型船(例えば、大型帆船その他の帆船)(44.20、83.06 等)
89 類 2 (b)90.23 項の実物説明用の機器及び模型 (c)魚雷、機雷その他これらに類する軍需品(93.06) (d)ボートの形状をした車輪付きの玩具(幼児が乗るために設計したものに限る。)及びその他 の玩具(95.03) (e)水上スキーその他これに類する物品(95.06) (f)遊園地の乗り物用、ウォーターパークの娯楽設備用又は興行用設備用に特に設計した小舟 (95.08) (g)こっとう(製作後100 年を超えるものに限る。)(97.06) 水陸両用自動車並びに陸上と一部の水面上(沼地等)との両方を走行するように設計したもの 空気クッションビークルは、87 類の自動車に属し、水上機及び飛行ボートは、88.02 項に属する。 89.01 客船、遊覧船、フェリーボート、貨物船、はしけその他これらに類する船舶(人員又は貨 物の輸送用のものに限る。) 8901.10-客船、遊覧船その他これらに類する船舶(主として人員の輸送用に設計したものに限 る。)及びフェリーボート 8901.20-タンカー 8901.30-冷蔵船及び冷凍船(第8901.20 号のものを除く。) 8901.90-その他の貨物船及び貨客船 この項には、89.03 項の船舶並びに救命艇(櫓(ろ)櫂(かい)船を除く。)、軍隊輸送船及び 病院船(89.06)を除くほか、人員又は貨物の輸送用のすべての船舶を含む。これらは海上航行用 又は内陸水路航行用(例えば、湖、運河、河川及び河口)のものである。 この項には、次の物品を含む。 (1)観光船及び遊覧船 (2)各種のフェリーボート(列車用フェリー、カーフェリー及び小型の河川用フェリーを含む。) (3)タンカー(ガソリン、メタン、ワイン等) (4)肉、果実等の輸送用の冷蔵船及び冷凍船 (5)各種の貨物船(特定の貨物の輸送用の専用船であるかないかを問わないものとし、タンカ ー、冷蔵船及び冷凍船を除く。)。これらには、鉱石船及びその他のばら積み輸送船(例えば、 穀物又は石炭の輸送用)、コンテナ船、ローロー船(貨物を積んだトラック、トレーラー等を そのまま乗降させることが可能な船)及びラッシュ船(貨物を積載したはしけをそのまま船 上に搭乗する船)を含む。 (6)各種のはしけ並びに貨物又は人員の輸送用の平らな甲板を有するはしけ及び箱船 (7)水上グライダー型の船舶、水中翼船及びホバークラフト 89.02 漁船及び工船その他漁獲物の加工用又は保存用の船舶
89 類 3 この項には、海又は湖、河川等の漁業用に設計した各種の漁船を含む。ただし、漁業用の櫓(ろ) 櫂(かい)船はこの項には属しない(89.03)。この項の漁船にはトロール船及びまぐろ漁船を含 む。 この項には、工船(魚の保存用等)も含む。 漁船のうち、観光シーズン中は、通常、遊覧用に使用するものもこの項に属する。 ただし、スポーツフィッシング用の船舶は、この項には属しない(89.03)。 89.03 ヨットその他の娯楽用又はスポーツ用の船舶、櫓(ろ)櫂(かい)船及びカヌー -膨張式のボート(複合艇を含む。) 8903.11--原動機を除いた自重が100 キログラム以下のもの(原動機付きのもの及び原動機を取 り付けるように設計したものに限る。) 8903.12--原動機を除いた自重が100 キログラム以下のもの(原動機とともに使用するように設 計されていないものに限る。) 8903.19--その他のもの -セールボート(補助原動機付きであるかないかを問わないものとし、膨張式のものを除 く。) 8903.21--長さが7.5 メートル以下のもの 8903.22--長さが7.5 メートルを超え24 メートル以下のもの 8903.23--長さが24 メートルを超えるもの -モーターボート(船外機付きのもの及び膨張式のものを除く。) 8903.31--長さが7.5 メートル以下のもの 8903.32--長さが7.5 メートルを超え24 メートル以下のもの 8903.33--長さが24 メートルを超えるもの -その他のもの 8903.93--長さが7.5 メートル以下のもの 8903.99--その他のもの この項には、すべての娯楽用又はスポーツ用の船舶、櫓(ろ)櫂(かい)船及びカヌーを含む。 この項には、ヨットその他のセールボート、ジェットスキー(マリーンジェット)、モーターボ ート、ディンキー、カヤック、スカル、スキフ、水上自転車(ペダル作動式のいかだ)、スポーツ フィッシング用船舶、膨張式船舶及び折畳み式又は分解可能なボートを含む。 この項には、櫓(ろ)により推進する救命艇を含む(その他の救命艇は、89.06 項に属する。)。 ただし、セールボードは、この項には属しない(95.06)。 * * 号の解説
89 類 4 8903.31、8903.32 及び8903.33 「船外機」は84.07 項の解説に記載をしている。 89.04 曳(えい)航用又は押航用の船舶 この項には、次の物品を含む。 (1)曳(えい)航用の船舶 曳(えい)航用の船舶とは、本来、他の船舶を曳(えい)航するために設計した船舶であ り、海上用又は内陸水路航行用に使用する種類のものである。これらは、その独特な形状、 頑丈な船体、船舶の大きさに比べて不釣合な強力なエンジン及び引き綱、係船索等を保持す るように設計した各種の甲板取付具によって、他の船舶と区別することができる。 (2)押航用の船舶 押航用の船舶は、はしけ等を押すために特に設計した船舶で、主に、他の船舶を押すため に緩衝器付きの船首及び昇降式操舵室(伸縮式のものもある。)を有していることにより他の 船舶と区別される。 この項には、また、曳(えい)航と押航の両方に使用するために設計した曳(えい)航押 航兼用船(pusher tugs)も含む。これは、押航用の船舶と同様緩衝器付きの船首を有してい るが、船尾は、はしけ等を引張り、かつ、正しい方向に前進できるように傾斜している。 この項には、遭難船の援護用に設計した曳(えい)航用の船舶も含む。 この項の船舶は、人員又は貨物の輸送用に設計したものではないが、これらの船舶には、消火 器、ポンプ、貨物の加熱装置等の特殊な補助装置を取り付けたものもある。ただし、消防船はこ の項には属しない(89.05)。 89.05 照明船、消防船、しゅんせつ船、クレーン船その他の船舶(航行以外の機能を主とするも のに限る。)、浮きドック及び浮遊式又は潜水式の掘削用又は生産用のプラットホーム 8905.10-しゅんせつ船 8905.20-浮遊式又は潜水式の掘削用又は生産用のプラットホーム 8905.90-その他のもの この項には、次の物品を含む。 (A)照明船、消防船、しゅんせつ船、クレーン船その他の船舶(航行以外の機能を主とするも のに限る。) これらの船舶は、通常、停船した状態でその主たる機能を遂行する。これらには、照明船、 掘削船、消防船、各種のしゅんせつ船(例えば、グラブ式又は吸引式のしゅんせつ船)、沈没 船引揚げ用のサルベージ船、航空機用又は船舶用の係留式救難浮標、バチスカーフ並びに持 上げ用又は荷扱い用の機械(例えば、デリック、クレーン及び穀物用エレベーター)を取り
89 類 5 付けたポンツーン(平底船)及び明らかにこれらの機械の台床として役立つように設計した ポンツーンを含む。 また、住居用屋形船、クリーニング業船及び製粉工場船もこのグループに属する。 (B)浮きドック 浮きドックは、乾ドックの代わりに使用する浮き作業場の一種である。 これは通常、プラットホーム及び側壁から成るU字型断面の構造物で、修理船舶を入渠さ せるために一部沈めることができるようにポンプ室を備えてある。ある場合には浮きドック を曳(えい)航することがある。 同様な仕事を行う他の種類の浮きドックには、自走式で強力な原動機を有するものがある。 これは、水陸両用車その他船舶の修理又は輸送に使用する。 (C)浮遊式又は潜水式の掘削用又は生産用のプラットホーム これらのプラットホームは、一般に沖合の石油又は天然ガスの油田又はガス田の探査用又 は採掘用に設計したものである。これらのプラットホームは、デリック、クレーン、ポンプ、 セメント装置、サイロ等掘削用又は生産用に必要な装置のほか作業員のための居住用船室を 有している。 これらのプラットホームは、探査又は生産の現場まで曳(えい)航されるか又ある場合に は自航する。そして、時にはある場所から他の場所まで浮遊して移動することが可能である。 これらは、次の主なグループに分けられる。 (1)外部の手段によらず昇降可能なプラットホーム これは、作業用プラットホームのほか、当該プラットホームを浮遊させることができる 装置(船体、潜函等)を有するとともに、操業場所において下ろして海底に固定し、かつ、 作業プラットホームを水面より高く引き上げるための格納式の脚を有する。 (2)潜水式プラットホーム 水面より高く保持した作業台の安定度を高めるために、操業場所に到着後バラストタン クを海底に着座させて基礎とする。このバラストタンクは海底に多少とも深く差し込むス カート及びパイルを有することがある。 (3)半潜水式プラットホーム これは潜水式プラットホームと類似しているが、それと異なって潜水部分は海底に着座 していない。作業中、これらの浮遊式プラットホームはアンカー索によるか又は自動位置 安定装置によって定められた位置に維持される。 浮遊式でもなく、潜水式でもないプラットホームで、沖合の石油又は天然ガスの油田又は ガス田の探査又は採掘のために使用する固定式プラットホームは、この項には属しない (84.30)。 この項には、また、フェリーボート(89.01)、漁獲物の加工用の工船(89.02)並びに海底電線 敷設船及び気象観測船(89.06)を含まない。 89.06 その他の船舶(軍艦及び救命艇を含むものとし、櫓(ろ)櫂(かい)船を除く。)
89 類 6 8906.10-軍艦 8906.90-その他のもの この項には89.01 項から89.05 項までに属しないすべての船舶を含む。 この項には、次の物品を含む。 (1)各種の軍艦 (a)交戦用に設計した船舶。各種の攻撃兵器及び防御兵器を備え、砲弾に対する防御設備(装 甲板、浸水防止用多重隔壁等)又は水中機器(耐磁性機雷探知装置)を装備している。ま た、これらは、通常、レーダー、ソナー及び赤外線探査装置並びに無線盗聴防止用周波数 変換装置のような探査用又は聴音用の機器を装備している。 この種の船舶は、速度、機動性、乗組員の数、大きな燃料タンク、輸送用の特殊な弾薬 庫及び海で弾薬を使用することにより商船と区別される。 (b)ある種の特殊な装備を有する船舶で、兵器又は装甲板を備えてはいないが全体として又 は主として交戦に使用すると認められるようなもの。例えば、上陸用舟艇、ある種の艦隊 補助艦(弾薬又は機雷等の輸送用)及び軍隊輸送船がある。 (c)潜水艦 (2)軍艦としての特徴を有してはいるが、公共機関(例えば、税関及び警察)により使用する 船舶 (3)救命艇(船舶に装備するもの及び難破船救助用に海岸線の特定の地点に備え付けるもの)。 ただし、櫓(ろ)により推進する救命艇は89.03 項に属する。 (4)科学調査船、実験船及び気象観測船 (5)ブイの輸送用及び係留用の船舶及び海底電線敷設船(例えば、遠距離通信用) (6)パイロットボート (7)砕氷船 (8)病院船 (9)しゅんせつ物処理用等のホッパー船 この項には、ドラコーンを含む。ドラコーンは、液体その他の貨物の水上輸送(単に曳(えい) 航されるのみ)用の折り畳むことができる装置で、被覆した紡織用繊維の織物製の柔軟なケーシ ングから成り、その形状(一般に葉巻型)及び各種の装置(例えば、安定板、曳(えい)航用の 取付具及びあるときには浮き用のチューブ等)によって識別することができる。 この項には、次の物品を含まない。 (a)ポンツーン(平底船)(人員又は貨物の輸送用の平甲板船)(89.01) (b)ポンツーン(明らかにクレーン船等の台床となるように設計したもの)(89.05) (c)ポンツーン(仮橋等の支持用の中空筒型のもの)及び各種のいかだ(89.07) 89.07 その他の浮き構造物(例えば、いかだ、タンク、コファダム、浮き桟橋、ブイ及び水路浮
89 類 7 標) 8907.10-膨張式いかだ 8907.90-その他のもの この項には、船舶としての特性を有しないある種の浮き構造物を含む。これらは一般に使用時 には停止している。これらには、次の物品を含む。 (1)仮橋等の支持に使用する種類の中空筒型のポンツーン(平底船)。ただし、船舶としての特 性を有するポンツーン(平底船)を含まない(89.01 又は89.05)。 (2)生きている甲殻類又は魚を入れるのに使用する浮きタンク (3)港において、船舶に油、水等を供給するための浮きタンク (4)橋梁建設等に使用する箱型のコファダム (5)浮き桟橋 (6)係留ブイ、標示用ブイ、照明用ブイ及び警報用ブイ (7)水路、危険水域等の標示に使用する水路浮標 (8)船舶用の再浮揚装置 (9)防雷具(機雷掃海に使用する一種のいかだ) (10)各種のいかだ(着水すると自動的にふくらむ遭難者運搬用の円形の浮き船を含む。) (11)ドックのゲートとして作用するように設計した浮き構造物 この項には、次の物品を含まない。 (a)外部の手段によって昇降する金属製の部屋(昇降機)から成る潜水鐘。これは、通常84.79 項に属する。 (b)救命帯及び救命胴着(構成する材料により該当する項に属する。) (c)セールボード(95.06) 89.08 解体用の船舶その他の浮き構造物 この項の物品は、89.01 項から89.07 項までの船舶その他の浮き構造物で、解体する目的で提 示するものに限る。このような船舶は、廃船又は破船したもので、提示に先立って、装備してい た機器を取り除いたものもある。