おうむ目
説明
オウム科、ヒインコ科、インコ科からなるが、科の違いを認めない説もある。おうむ目は、外見上からインコとオウムに分かれ、一般にインコは小型で色彩に富み尾が長い。オウムは中・大型で尾が短く冠羽(頭に直立する羽)が発達している。インコはインコ科、ヒインコ科に相当するが、例外がある。ニューギニア・オーストラリア・南アメリカに多く分布し、アフリカ、熱帯アジアにも少数が分布する。頭は大きく、丸く下に曲がった大きな嘴を持つ。
① インコ科
ミヤマオウム、ケラインコ、ヨウム、フクロオウムの4亜科からなる。オーストラリア・ニューギニア・熱帯アジア・アフリカ・南アメリカに分布。上嘴は下嘴よりも大きく、先端にやすり目がある。外鼻孔は小さく円形。植物食で、森林性・樹上性の鳥が多いが、草原性・地上性の種もいる。大きさはさまざまで全長9~100cm。尾の長さも長短がある。
② ヒインコ科
上嘴の先端には他科にあるやすり目がない。蝋膜は帯状で、小さな鼻孔が開孔する。舌の先端はブラシ状で、主に花蜜・花汁や柔らかい果実をなめとる。種子を食べる種はない。行動は非常に活発である。オーストラリアとニューギニアに多くの種が産し、ほかにインド東部・フィリピン・ポリネシアまで分布。
③ オウム科
オウム亜科、オカメインコ亜科からなる。オーストラリアを中心に分布。大型短尾のオウム亜科が多く、オカメインコ亜科は中型長尾。長い冠羽を持つ。下嘴は上嘴よりも幅が広く、下嘴が上嘴の側部を包む。上下の嘴には歯のような欠刻があり、上嘴先端はやすり状になっている。主に森林性で、堅果や果実を食べる。
(三省堂コンサイス鳥名事典)