養魚用のうなぎの稚魚
説明
うなぎは南方海域で産卵するといわれ、卵からかえったばかりの透明な幼体を「レプトケファラス」といい、これが海流により河口等に到着するころのものを「シラス」という。
上記「シラス」がえび、魚、貝等を食べて成長したものを「クロコ」といい、もう一段階成長したものを「ビリ」という。
これらが川や沼で、自然に成長したものが天然ものである。一方、これらを捕獲し養殖池に移し魚貝肉、配合飼料等を与えて育てたものが養殖ものである。通常120~150グラム程度に成長した段階で取り上げ、食用に供される(参考Ⅰ及びⅡを参照)。
輸入されるうなぎについて、「養魚用の稚魚」とは、我が国のうなぎ養殖業界において一般にシラス、クロコ又はビリと称される種苗用うなぎに相当する成長段階のうなぎで、一尾の体重が13グラム以下のものとする。
なお、この基準の適用に際しては、便宜1キログラムにつき77尾以上のものを養魚用の稚魚として取り扱って差支えない。ただし、この場合各尾の大きさがおおむね等しいことが必要である。
(参考Ⅰ)
「天然うなぎ」の大きさによる業界の分類別
名 称重量(g)体長(cm)特 長
(レプトケラファス) 0.13~0.2 5.5~6(後期稚魚)体色素が出現せず透明である。
シラス
クロコ 0.2~0.5 5.5~7(幼魚)シラスより大きさが時には少し縮む。
ビリ 0.5~13 7~17 17cmでうろこが発達する。
胴部分の太さは鉛筆程度である。
中 13~14 17~26 メソ、ニューメンとも呼ぶ。
上中 40~75 38g~56g程度のメソより大きめのものをサジと
呼ぶ。
アラ下 75~110
並アラ 110~150
上アラ 150~300
(参考Ⅱ)
「養殖うなぎ」の標準的な呼称と大きさ
名 称重量(g)体長(cm)特 長
シラス 0.13~0.20 5~7天然産シラスうなぎ
クロコ 0.3~0.5 6~9開河3月以降
養ビリ 0.8~13.0 10~24 シラスを飼育したもの
養中 15~40 25~34 養太を生産する原料
選り下 70~100 35~39 成品を選別した残り
養太~200 40~48 成品(食用)
中ボク~250 ~55 輸出用
ボク 250~ 輸出用