Bismuth Residue
説明
本品は黄土状の粉状物質で、南アフリカからビスマス金属の冶金用として輸入されたものである。タングステン精錬の工程において原料鉱石である灰重石(CaWO・WOとして80%、Bi 0.3~42
2%、Fe 0.34%等)を塩酸で処理し、タングステン分を不溶解性の粗酸化タングステンとして取り出した残りの溶液に生石灰を加えて沈殿させて製造されたものといわれる。
この成分は次のとおりである。
BiOCl 65%
Ca(OH) 28%
2
Fe(OH) 5%
2
ZnOCl 1%
PbOCl 1%
本品輸入後、国内で得られたビスマス酸化物とともにコークスを加えて溶融還元する方法により精錬される。
本品の製造過程で加えられた生石灰は、成分中に消石灰として残っているが精錬工程に役立つものではなく、単に沈殿を行なわせるために添加されたものであるので冶金用鉱物の処理後の残留物と認めて本号に属する。