キュービックジルコニア(CUBIC ZIRCONIA)の分類について
説明
(商品説明)
キュービックジルコニアは、スカルメルティング法で作られた等軸晶系(CUBIC SYSTEM)の合成石の総称である。主成分は酸化ジルコニウム(ZrO)であり、常温での結晶構造を等軸品2
系に保つために酸化イットリウム(YO)又は酸化カルシウム(CaO)が加えられている。23本品は通常無色透明であるが、製造工程中に金属酸化物又は希土類金属酸化物を添加することにより着色することもできる。本品の輸入の際の形状には単結晶のもの及びこれをカットしたものがある。これらは加工されて装飾用ダイヤモンドの代用品として使用される。
本品は等軸品系に属し、硬度7.5~8.5、比重約6、屈折率2.15~2.18(複屈折なし)、分散
度0.060である。このうち、宝石としての特性を与えるのに必要な物理的性質である硬度、屈折率及び分散度はダイヤモンドに相対的に類似している。
現在までのところでは、本品は装飾用ダイヤモンドの代用品としては最もすぐれた物理的特性を有する合成宝石とみなされ、ダイヤモンドとの識別が困難であるといわれている。
商品名としては、「フィアナイト(Phianite)」、「ジェバライト(Djevalite)」、「ダイヤモンエスクェ(Diamonesque)」がある。
(分類理由)
本品と同じ組成及び構造を有する天然石は存在しないが、本品は(ⅰ)鑑別が困難なほど物理的特性がダイヤモンドに類似し、(ⅱ)装飾目的で使用され、(ⅲ)更に、商慣行上及び文献上でも合成貴石として十分取扱われている。
したがって本品は第71.04項に分類する。